年金資産詐欺事件の起こす背景にはデリバティブ取引の損失が原因


AIJ投資顧問による年金資産詐欺事件によって逮捕された社長の浅川和彦容疑者らは、2007年7月から新規契約の受託金を運用ではなく、解約客の払戻金に充てていたことが分かった。

浅川容疑者はAIJを破たんに追い込まないために「自転車操業」をしていたとして、捜査関係者は、更なる事件の全容解明に力を注いでいる。

浅川容疑者が自転車操業に手を染めるきっかけとなったのは、相場の流れと反対の売買をする「逆張り」というハイリスクハイリターンの投資方法によってデリバティブ(金融派生商品)の売買をしたが、多額の損失を出したことで、その補てんをせざるを得なくなった結果だというのだ。

その後、2009年4月にAIJは事実上の経営破たんをしたが、その少し前にもAIJが事実上支配する会社名義で銀行口座を開設している。自転車操業用の口座として使い、新規契約の受託金の合計600億円の大半が解約払戻金に充てられていた。

浅川容疑者は一貫して「このような事件を起こすつもりなどはなかった」と説明しているが、「逆張り」などというハイリスクな方法を取ってお金を運用しようとしていた点からも、これは「運用」というより「ギャンブル」性の高いお金のやり取りと言わざるを得ない。

お金を預けた側から見れば「冗談じゃない」という気持ちだろう。浅川容疑者は今後、安易に他人のお金を預かって運用という仕事をしないでほしいのはもちろん、もっと相手の立場に立って考えることを学んでほしいものだ。

2012年6月21日 投稿:エイドギース




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